2016/10/13

「響け!ユーフォニアム2」深読み番外編その1:オープニングの「ステディカム的映像表現」について

まだ始まったばかりなのにいきなり番外編。ネタバレなしだから安心してください。

第一回を取り憑かれたように繰り返し見ていて、オープニング(OP)のモノクロ映像に涙しながら、突然こんな顔になった。


「これって」
「背景や」
「机が」
「動いちゃってる〜?!」

このモノクロ映像部分、ほぼ全編にわたって背景と教室内の机や楽器が3DGCで描かれていて微妙に動いているのが分かったときは、さすがに我が目を疑った。百聞は一見に如かずなので、いちばん分かりやすいところを抜粋してみた。


夏希先輩が上半身を横倒しにするのに合わせて、背景や机が動いている…正確には、「この場面を教室内で撮影している手持ちカメラがわずかに動いたのでこういう映像が撮れた」ように見える。

この「あまり手ブレせずぬるりと動く映像」は、ステディカムで撮った雰囲気によく似ている。これも実物を見てもらった方が早い(3:59あたりから)。



お分かりの通り、こういった器具を実写で使えば素人でもそれっぽい映像が撮れてしまうんだけど、そういう今っぽい表現をアニメに持ち込むために、キャラクターの居る3DCG空間を丸ごと作り起こして、その空間内に擬似的なステディカムを配置して、カメラ位置をいかにもそれっぽく動かすことで、このシーンは出来ている。「実写なら簡単にできるけどアニメではとてもめんどくさい」というのが感覚的に分かると思う。

ユーフォ1期で目立った、もちろん他のアニメ作品でも多用されているカメラの手ブレ的な映像表現は、2次元の絵全体を上下左右に細かくランダムに動かすことで実写っぽく見せる手法である。これは乱暴に言えば「出来上がった絵をずらしてコマ撮りすればいいだけ」だから、コストパフォーマンスよく画面をリッチにできる手段だったはずなのである。その一歩先のリアリティを求めて今風の「ステディカム的映像表現」に向かうのは気持ちとしては分かるんだけど、それを目立たせることなく作り込んでOPに入れてくるあたりに、「2期は新しいカメラで撮る」、新しいアニメの表現を開拓するという異様なほどの意気込みを感じる。

さて、じゃあこのモノクロ画面は誰が撮ったんだということになるんだが…写真係の萩原笙子先輩やサファイア川島という線も考えられるけど、色が戻ってきた後半の演奏シーンでも微妙にそれっぽい部分が出てきたりするので、正体は不明。まあそういう誰かが偶然その場にいたってことにしておこう。

ちなみにOPはどのカットも捨てがたいけど、いちばん好きなのはここ。座奏してるのにダイナミックな動きがたまらない。喜多村&岡先輩のファゴットコンビが好きってのもあるけど(笑)。


そして、次の曲が始まるのです。