2018/02/17

「響け!ユーフォニアム」深読み:「プロヴァンスの風」はどこから吹く?

劇場版ユーフォ「届けたいメロディ」の上映が落ち着いてきたので、そろそろ久美子が高校1年生時代の話をするのもおしまいにする頃合いと見て小ネタを投下。


原作小説とは違ってアニメ版では、課題曲:「プロヴァンスの風」、自由曲「三日月の舞」となっているのは皆さんご存知の通り。「三日月の舞」はこの時代=あすか先輩を実質的なリーダーとした2015年度の北宇治高校吹奏楽部の象徴だとして、「プロヴァンスの風」はどういう意味合いを持つのだろうか。





ワタシみたいに長いことオタクをやっていると、こういう「具体的な地名+風」というタイトルには必ず元ネタがあると考えるクセが身についている。地方風または局地風は古今東西の飛行機やクルマ等のネーミングの元ネタになりまくっていて、日本でいちばん有名なのがおそらくスタジオジブリ(Studio Ghibli、風の名前としてはギブリと表記する方が近いと聞いたことがあるけど詳細不明)だったりするので。

んで具体的な地名であるところのプロヴァンスはというと、フランス南東部の地中海とアルプス山脈に囲まれた歴史ある観光地みたいな場所らしい。フランス第2の都市マルセイユがあり、コートダジュールがあり、旨いワインが作られ…とにかく一生に一度は訪れてみたいところ。

閑話休題。ずばり「プロヴァンスの風」とは何か?もうお分かりですね。それは「ミストラル」。百聞は一見にしかずなので、その様子をみていただこう。



こんなのが地中海に面したリゾートに吹き荒れているというのはちょっと意外な感じがするけど、『マーチ「プロヴァンスの風」』の勇ましさや逞しさは、正しくこの風景を描写していると思う。さて:



「深読みタイムです」



あらためて宇治市の地図を広げてみよう。以前の記事ではあえて方角を明記しなかったことに注意。



「宇治市は京都府の南東部に位置する」「宇治市は京都府のなかで京都市に次ぐ第2の都市である」「宇治市は歴史的に京都のリゾートとして機能している」「宇治市には名産品の飲みものが存在する」等々…プロヴァンス地方と妙な共通点があるような気がしてくるのはワタシだけだろうか?そして宇治市から見て北の京都市で行われた府大会、西の尼崎市で行われた関西大会を突破して、東の名古屋の全国大会へ一気に吹き抜ける2015年度の北宇治高校吹奏楽部の姿は、まるでミストラルのようではないだろうか?滝先生が5つの課題曲から「プロヴァンスの風」を選曲した理由は不明だが、ワタシには「三日月の舞」とともに彼女たち彼らを象徴的する楽曲に思えてならない。なので、「届けたいメロディ」冒頭でついにその完全演奏シーンが見られた時点でボロボロ泣けてしょうがなかったのを告白しておく。いまだ涙で滲んだままの映像しか記憶にないのはさすがにどうかしてると思うけど。



名前の通り、吹奏楽とは吹くことで演奏される楽器を主体とした音楽である。宇治に住んでいないのでその息吹=風を感じることができないのは残念なのだけど、もし機会があればじっくり居を構えて、その季節が巡りゆく様子を感じてみたいと切に思う。