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2024/09/23

モノと精霊と修理技術 〜 中国アニメ「傘少女」レビュー(ネタバレあり)

かなり良い中国アニメが1週間限定で上映されるとSNS上で見かけ、それがたまたま通勤圏内の映画館だったし、なにより「羅小黒戦記」で食らった衝撃を忘れることはできないので、映画『傘少女 ー精霊たちの物語ー』を見てきた。

いかにも中国アニメと思わせるプロローグからタイトルが表示され、その後に続く最初の1カットめから、ワタシはものすごくびっくりして、そのまま物語に没入して約2時間の映画を見終わった。一言で表せば「言葉以外は何の抵抗もなくスルッと受け入れられるアニメ映画」。「羅小黒戦記」をワタシは特異点だと今でも考えているけれど、「傘少女」は日本語で吹替版を見せられたら日本製の上質なアニメと区別がつけられないアベレージを叩き出す、中国アニメ業界の底上げを象徴するような作品だと思う。以下、ネタバレ含めていつも通り思うところをつらつらと書く。


「時代」を描いてこそ「時代劇」である 〜 映画「侍タイムスリッパー」レビュー(ネタバレあり)

ぼんやり眺めるSNSのTL上に「侍タイムスリッパー」という映画のタイトルを確認したのは、8月のどこかだったと記憶している。それを何となく覚えていたら、話題が話題を呼んだらしく9月中旬くらいから全国拡大ロードショーになったので、「こういう作品はとにかく早く見ておくべし」という期待半分・邪心半分で見に行ったのが、新宿ピカデリーの9/16の午前中の回。

そして見終わった直後の感想が、ワタシにとってこの映画の全てで、これ以上は話すことがありません。



…これだけだとブログ記事を書く理由にならんので、きちんとレビューの体裁を整えて(何事も作法は大切)、なぜこの映画が2024年の個人的ベストに近いと考えているのかを述べる。