For short, " I. M. G. D. "
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2024/07/21

BufferからXとMastodon/Blueskyにクロスポストする

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Tampermonkeyとユーザースクリプト(twitter-to-bsky)を用いてX/Mastodon/Blueskyにクロスポストする話の続き。これから紹介する方法は、投稿だけなら使い勝手や安定性など含めて一番使いやすいんじゃないでしょうか。

単にBufferBlueskyに対応してくれただけなんですけどね(ワタシはベータテスト参加者なので正式対応はまだかも)

2024/07/04

「響け!ユーフォニアム3」感想以上深読み未満:最終回 #ユーフォ3期

2024年4月から数えて3ヶ月、きっちりスケジュール通りに全十三回を放送して、ついにこの足掛け9年にわたる物語が終わりを迎えるときが来ました。

これだけの時間を一緒に過ごした分、どうしても自分語りしたくなるんですが、それは後回しにします。とにかくこの、ユーフォシリーズという大河青春アニメの終幕として、これ以上ないほど潔い最終回だったと思います。

この最終回のサブタイトルは「つながるメロディ」ですが、ワタシは「きたうじクロニクル」または「くみこクロニクル」でもあったよなあ、と考えています。ユーフォ3には劇中の時間経過のほかに、リアルの我々が経験してきたここ数年の思いが重なっていると強く感じられるのは、前回述べた通りです。そのあたりを含めつつ、お話を追っていきましょう。


2024/06/24

「響け!ユーフォニアム3」感想以上深読み未満:第十二回 #ユーフォ3期

せっかくブラインドテストやるんだったら、久美子と黒江真由はチューバくんの着ぐるみを着たり完熟マンゴーと書かれたダンボールをかぶったりして出てきてほしかったです。




せめて最初くらい、この程度の冗談は言わせてください。響け!ユーフォニアム3 第十二回「さいごのソリスト」は、2024年の今だからこそこのようになった、私たちはそれを目撃できたことを、この先ずっと忘れることはないでしょう。その理由を、1日ほど経過して自分としてある程度は整理できた気がするので、これから述べます。

2024/06/23

「響け!ユーフォニアム3」感想以上深読み未満:第十一回 #ユーフォ3期

思ったことを口に出して言ってしまう、我らが失言王たる黄前久美子がまたもやブチかましてくれました。

「変ですよね、学校の吹奏楽って」

リアルな吹奏楽の世界では一種の禁句めいた話題らしいところまで切り込んでくるあたり、ユーフォ3の覚悟の程が再確認できます。

それはともかく久美子の進路や麗奈との関係、そして黒江真由とのわだかまりが相変わらず続いている様子が描かれているのが今回です。途中から別のアニメみたいな見た目になりますけどね。


「響け!ユーフォニアム3」感想以上深読み未満:第十回 #ユーフォ3期

3ヶ月にわたる放送が終盤に来てさらに重みを増して、それをどう自分なりに消化してテキストとして残せばいいかを考えてたら数週間が経過してました。難関である関西大会を前に北宇治高校吹奏楽部とその部長でひとりのユーフォニアム奏者でもある黄前久美子という人物に「史上最大の危機」が訪れたのが前回までの話で、この状況をどう打開していくかというのが今回の肝です。ワタシは久美子部長の「誰ひとり途中で止めることなく全国で金を取る」という目標が自分勝手だと思っていましたが、それが実は今後を示唆する重要な価値観であるのかもと気づいた、というのは前回述べました。ただそれを成し遂げるために求められる条件がいくつかあります。具体的には
  • 客観的に上手い
  • 中長期的なビジョンを持っている
  • 強いリーダーシップを発揮できる

あたりでしょうか。久美子の演奏技術は黒江真由と同等でどちらも上手い、と劇中で語られています。また、本人はあまり明言していませんが途中で脱落者を出さず結果を求めるというビジョンめいた価値観もあります。残ったのはリーダーシップ、あなたは部長としてふさわしい指導力があるのか、皆を導いていけるのかという点ですが、麗奈から「部長失格」の烙印を押されてしまったので、否応なしにそこへ向き合わざるを得なくなる、はずなんですけど…

「ギリギリにならないと動かないのはいつものこと」

と赤メガネの誰かさんに喝破されるあたり、まだまだ自覚が足りないようで、困ったものです。


2024/06/06

「響け!ユーフォニアム3」感想以上深読み未満:第九回 #ユーフォ3期

2024年6月2日、宇治文化センター大ホールでの公式イベントが行われて、その会場でNHKでご覧になっている皆さんとほぼ同じ時間でこの回を見るという、冷静に考えてみればウルトラレアな体験をしました。

「九」というのは「序破急」の"きゅう"とダブルミーニングなのかもしれん

と、「響け!ユーフォニアム」というアニメシリーズの終わりではないか、と、漠然と思いました。

これは今回のタイトルにある「ちぐはぐ」どころではなく
「北宇治高校吹奏楽部史上最大の危機」を見せられている

そんなふうにも感じました。

その後のキャストの皆さんの始終明るげで軽妙なトークや大爆笑のゲームコーナー、その爆笑ネタをアドリブでぶっこんだであろう朗読劇、やや拍子抜けだった各種発表を経て大ホールを出たところで、当日の天気がコロコロ変わって一時はどしゃ降りになった宇治の山並みに沈む夕陽が、今まで見たことのないくらい真っ赤だったのは、今どきのスマートフォンのカメラによる誇張だけではなかったように思います。



「響け!ユーフォニアム3」感想以上深読み未満:第八回 #ユーフォ3期

いやー…第六回のときに「油断すると1週間があっという間に過ぎる」と書いたはずなんですが、第八回「なやめるオスティナート」の衝撃は何を書くべきか悩ませるのに十分以上のインパクトでして…正直なところ、メンタルをゴリゴリやられるという意味では最近のアニメの中でも屈指のエピソードだと思います。

(以下、第九回を見たあとなので先週のあれこれを思い出しながら書いていきます)


2024/05/23

「響け!ユーフォニアム3」感想以上深読み未満:第八回の前に #ユーフォ3期

いきなり本題。ユーフォ3期の第六回と第七回のカットから、北宇治高校吹奏楽部のA編成の各パート構成を、このように推定しました。




なお「三日月の舞」「リズと青い鳥」の編成は、下記の動画を参考にしました。この場を借りてお礼申し上げます。



ホルンやトランペット、トロンボーン、パーカッションは画面に写り切らなかったので保留としてたんですが、「スターターブック」等の資料とB編成の記念写真撮影等から、より正確な人数を割り出した方がいらっしゃいました。




これを見ると、3年生は府大会にほぼ全員が選ばれています。個人的にはアンコン編でとてもがんばった釜屋つばめちゃんが喜ぶさまが見たかったんですが、サプライズ気味に選ばれた妹のすずめちゃんが大喜びしすぎて姉の自分が喜ぶタイミングを忘れちゃったんだろうということにしておきます。

2年生は去年のコンクールメンバーが順当に選ばれている感じでしょうか。ダブルリードでパートリーダーをやってる剣崎梨々花ちゃんは(寡黙な先輩の指導が的確だったんでしょうけど)当然ながら選ばれているところは率直に嬉しいです。

問題は1年生で、編成を何度確認しても4〜5名しか選ばれていません。確実なのはチューバ1(すずめちゃん)、クラリネット1(サリーちゃん)、オーボエ1(これは先のポストの画像ではファゴットになっていますが、第七回のカットで梨々花ちゃんの隣にもうひとりオーボエがいるのを確認したのでたぶんこっちが正しい)で、先の図ではフルートとホルンにそれぞれ1名となっていますが、そこは置いときます。

各パートリーダーがしっかりしてるのは実に頼もしいですが、それでも「頑張って上手くなればオーディションを突破して大会に出場できる」「そうやって部員が誰ひとり脱落することなく全国大会に出場して金賞を取る」というのは、目標としてはやはり不適切なんじゃないかというのが、今回書きたかった内容です。だって2年生ですら半分出られるかどうかの競争率で、パートによっては不動のメンバーが構えていたりするなかで、この層の厚さを突破するのがいかに大変かは、1年生の初心者はもちろんかなりの経験者でも直感的に理解するはずです。それだけに釜屋すずめちゃんの選出が異様なわけですが…

それともうひとつ、過去の楽曲に比べて「一年の詩」はクラリネットが重要視されていますが、低域を担当するパートや楽器にもかなりの人数が割かれていて、結果的に、サックスが人数を削られて競争率が上がっているように見えます。人気の楽器だと思うのでそのぶん実力者が揃ってると考えるのですが、滝先生が曲に合わせてバランスを考えたらこうなったということなんでしょう。仮に他の曲ならコンクールに出場できたであろうメンバーが影で涙を呑んでいるかもしれないと思うと、何とも残酷でやり切れません。



さてここでちょっとしたお話を。ユーフォ3が放送される毎週日曜の夜に、某氏主催・"北宇治高校DJ部"部長とワタシがレギュラー的な役割を担当して、Xのスペースで感想戦という名の雑談をしているんですが、こないだ吹奏楽の指揮の経験が豊かな某氏がいらっしゃったんですね。ちょうどこの編成の話になったので根掘り葉掘り伺ったところ、「強豪校では各パートの奏者が指揮用の譜面を読んで全体の演奏のバランスを考えるケースがある」という意味合いの、実に貴重な証言を得ました。

つまり強豪校である清良女子からやってきた黒江真由嬢は、北宇治高校吹奏楽部のなかで真っ先に「一年の詩」の指揮用の譜面あるいは各パートの全ての譜面を読み込んでいたため、「この編成ならユーフォは2名くらい」と根拠と確信を持って発言した可能性が考えられます。北宇治高校吹奏楽部で他にそんなことができそうなのは、高坂麗奈とサファイア川島くらいなものでしょう。

吹奏楽部の部長とひとりのユーフォ奏者と単なる受験生という三足のわらじを履いてあたふたしている黄前久美子と、常に超然と構えていた黒江真由がひたすら噛み合わないのは、北宇治が強豪になる過程で久美子自身(や滝先生)がトライアンドエラーを繰り返しながら吹奏楽部の楽しみを見出した一方で、黒江真由の奏者のキャリアが強豪校という厳しい環境からスタートして(指揮者の譜面を読み込んで曲のバランスを考えてあえて自分を抑えることを学んだうえで)合奏を楽しむという境地に自己を見出したという、吹奏楽部に所属する奏者としての出発点とスタンスの違いによるものなのかもしれません。



「私はあなたたちの本気の演奏が聴きたい」



黄前久美子と黒江真由に対して、高坂麗奈にはぜひいつもの調子でこう挑発してほしいですね。

そして、次の曲が始まるのです。



2024/05/24追記:「黒江真由嬢がいつからユーフォニアムを吹き始めたのか問題」ですが、田中あすかみたいにいきなり送りつけられてきたわけじゃないでしょうけどマイ楽器を持ってることを考えると、少なくとも黄前久美子と同じくらい、遅くとも中学入学からスタートと考えるのが妥当でしょう。宇治に引っ越ししてきてさっそく河原で吹いたり、転校初日にわざわざ持ってこなくてもいいはずの重たいユーフォニアムを携えてきてやっぱり吹いたりするあたり、ユーフォを吹くのがとにかく楽しくてしょうがないというのが伺えますが、実は彼女は釜屋すずめちゃんの将来の姿なのかもしれません。すずめちゃんはああいう感じですから、チューバを学校から持ち出して宇治川のほとりで練習しまくることを全く躊躇しなさそうですし。

さらに追記:「人材としては極めて優秀な黒江真由嬢を最大限に生かすため北宇治高校吹奏楽部はどうすれば良かったのか問題」は、部長・副部長・ドラムメジャーの3名による面談および3年生全員またはパートリーダー会議の承認を経て、葉月&梨々花ペアの1年生教育係のオブザーバーにさっさと据えてしまうのが最適解だったんじゃなかったかと思います。事実、強豪校ではこうしているという情報を得てコンクールごとのオーディションを採用してますし、彼女の高い技術、人当たりの良さや親しみやすさ面倒見の良さという長所を、単なるひとりの奏者のママにしておくのは非常にもったいない話です。もちろん、部外者に当事者意識を持ってもらうには適当な理由をつけて組織に巻き込んでしまうのが手っ取り早いというのが一番の理由ですが。まず間違いなくそういうふうに舵を切ったであろう、憧れの田中あすかになり切れないのが、黄前久美子部長ではあるんですけども。

2024/05/22

「響け!ユーフォニアム3」感想以上深読み未満:第七回 #ユーフォ3期

ユーフォ3の記事はできるだけ放送のキャプチャ画像を使わない方針でいたんですけど、今回はどうしても我慢できないので先に貼らせてください呼ばれた気がしたので。



というわけでいきなり京都府大会A編成の結果発表をすっ飛ばしてB編成の表彰から始まった第七回です。

「響け!ユーフォニアム3」感想以上深読み未満:第六回 #ユーフォ3期

油断をすると、ひとつのエピソードやひとつのカットで考え込んでしまって、あっという間に1週間が過ぎてしまうユーフォ3。書くのを忘れてたわけではないですが、情報量が多すぎるというのは視聴者としてぜいたくな悩み以外のなにものでもないので本題へ。

学生ものなら間違いなく描きたくなるイベントであるはずの修学旅行をバッサリ切って先へ突き進んだ第六回ですが、冒頭に黒江真由嬢は撮った写真を見せながらこう仰いました。