For short, " I. M. G. D. "
Established : 1997/12/07

Light up your room, and browse away from the monitor, please! :-)

2015/05/31

匂いと記憶

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クルマとバイクを散々乗り回してきた現在からは想像もつかないと思うが、ガキのときのワタシは実は乗り物にとても弱かった。車酔いの原因はよく三半規管をシェイクされるためと言われるが自分の場合はちょっと違っていて、ビニール張りの自家用車の内装、汽車やバスのディーゼルエンジンの排気ガス、古い客車で使われていたコールタール塗りの床などの匂いがトリガーで、それを嗅いだとたん吐き気に襲われて目的地に到着するまでひたすら我慢するしかなかった。この乗り物酔いグセは自分でバイクに乗り始める時期あたりを境にピタリと止むんだが、匂いと体験を繋ぐ記憶がいつの間にか上書きされたのだと今は思っている。

ワタシは裸眼視力以外の五感は他の人よりも敏感な方だと思っている。神経質と言い換えてもいいかも知れない。そして特徴的な刺激を受けた場合、それが体験や記憶と強くリンクして、ふとしたタイミングでそのシチュエーションをリアルに思い出すことがある。こういうのをフラッシュバックと言うんだろうか?ともかく、ワタシが受けてきた五感の刺激は、かなりの割合でワタシの経験してきた時間や場所、それから出会った人たちと繋がっている。

先日イオンモールへ出向いた際、フロアに足を踏み入れてワタシの五感へ最初に飛び込んできたのは高い天井でも売り場にあふれる商品でもなく、「イオンモールの匂い」であった。その匂いはまた、知人の家庭にお邪魔した際、部屋いっぱいにあふれる甘い香りの正体でもあった。日本全国各地の標準的な家族の営みの場がこの匂いで満たされているのかと思い、かなり強烈な目眩を覚えたのを白状しておく。

また別の日になるが妙齢の女性と会食する機会があって、年齢が親子ほども離れているせいか互いにかなりフランクな話題を持ち出して盛り上がったのだが、その女性が身にまとう花のような香りもまた強烈にインプットされた。何かしらの香水の類ではなさそうだったので失礼を承知で聞いてみたところ、やはり特に自覚も無く何も使ってないという答だったので、あれは彼女が過ごす家庭に染み付いた匂いと彼女自身の動物的なフェロモンとかそういうものに自分が反応したのだと思う。とはいうものの他の女性と会話していて常に感じるものではなかったので、彼女独特のオーラに近いと言うべきものかも知れない。

イオンモールからもたらされる一般家庭の匂い、女性が放つ芳しい香り、そのどちらも現在のワタシの生活からは遠いところにある。つまり自分が現在のペースで生活する限り、記憶の上書きができないことを意味する。ここでは内容を明らかにできないが、それぞれの記憶がとても大きな意味を持っているために、無臭空間で過ごす現在のワタシの毎日はそれらを思い出しては途方に暮れることの繰り返しである。

自分の部屋の淀んだ空気を入れ替えるために窓を開け放つ。そろそろ虫が入ってくる頃だと思い蚊取線香に火をつける。あの独特の匂いが部屋を満たす。今年も夏がやってくることを思い出す。

2015/05/16

5/15付で退職しました

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昨日ちょっとツイートした通り、5/15日付をもって約13年在籍した某企業を退職した。ここの読者とはほとんど直接関わりのない職種であるのでお世話になりました的な話はしないが、在籍期間の割には不思議と感慨が湧いてこないのは少々理由がある。

勘の鋭い方はここしばらくワタシが妙な生活を送っていることに気づいていたかと思う。数年前と実はこの2年あまり心身ともに謎の不調に苛まれ自宅療養を余儀なくされていたが、最終的には主治医より「現在の職場環境では完治不可能」というジャッジが下され、その指示に従って事務的に会社を辞めることになったのである。転職は何度も経験しているがこういう自己都合でも会社都合でも無いケースはハジメテなので、現職に復帰するつもりで心身の不調と闘ってきたワタシとしてはいささか唐突な感じがするのだが、確かに復帰したとしても三度目の穴に落ちるなあという獏とした不安は否定できないので、そのまま指示に従うことにした。

会社の方は想像通り、極めて事務的かつ冷淡であった。この数年の経緯を考えると、体よく厄介払いをしたかったらしい。ワタシは入れ替わりの激しいあの会社にあって、いつの間にかミスマッチな存在になっていたようだ。組織が大きくなるにつれて入社したときのフレンドリーさが消え、動脈硬化を起こしたなかでうまく立ち回ることが出来ずひとり取り残されてしまったようなものだろうか…まあいい。

退職手続の合間に同僚と話ができたのだが、その会社も大きな変革のタイミングを迎えているようで、ダイナミックな人事異動や業務システムの大刷新など驚くことが少なくなかった。今にして思えば、上場のジョの字も出ていなかったのんびりした小さなオフィスから新宿の一等地に本社を構えるところまで成長した企業に在籍して、その一部始終を観察できたのは幸運であった。逆に不運といえばスキルらしいスキル、実績らしい実績を得られなかったことだろうか。年齢を考えると痛すぎるが、自己のキャリアパスを何も考えてなかったので自業自得と割り切るしかない。このへんを考え始めると色々と腹が立つのでもう少し暴れたくなるのだが面倒なので止める。もう関わりはない会社なのでね。

さて正真正銘、久しぶりの無職になったわけだが、さっさとハローワークに登録して次の仕事を見つけるなり、思い切って住環境を変えるなりしたい。秋冬は活動が鈍るので、できるだけ早いうちに適切な選択をしようと思っている。プライベートでは課題が山積なので。趣味の話はその後になると思う。イベントなどは基本的には行けないし同人活動そのものは現状と同じく縮小したままの予定。

そんな訳で落ち着くまで潜行します。Twitterはたまに気まぐれで浮上するのは今まで通り。



…次は何して稼ごうか。年齢的にそろそろ選択肢も少なくなってきたけどどこかいいとこないかしら。

2015/05/03

提案:ボカロPや動画制作者は新作告知ツイートをサムネ絵つきにしよう

昨日ちょっと考え事をしていたところにちょうど良いサンプルが来たのでまとめておく。

ボカロPや動画制作者が新作を告知ツイートする目的は視聴導線の形成が第一だと思うのだが、Twitterが標準化した画像・動画アップロード機能、それから公式web・モバイルアプリでTL内に自動エンベッド表示されるYouTube・SoundCloud等を活用して、「その作品のサムネイル画像」を一種のレコードジャケット的なノリで大きく表示すべきだと思う。逆に言えば、ニコ動(や他のコンテンツサービス)のURLだけを貼って新作ですとツイートしても、もはや数が多すぎて導線形成すらおぼつかない時代なのではないか(公式webだとニコ動は小さいサムネ絵が表示されたりするっぽいのだがTwitterの仕様がコロコロ変わるので何とも言えない)。

冒頭に言った良いサンプルとしてMitchie Mさんのツイートを以下に示す。


上はニコ動のURLのみ、下はTwitterへアップロードしたサムネ画像つきである。できれば公式web・モバイルアプリとサードパーティ製モバイルアプリで、それぞれの見栄えを確認してほしい。

LINEのスタンプは言うに及ばず、Twitterでも会話の合間に画像を挟むという行為が一般化して久しい。たった140字の文字コミュニケーションにすらそういうモノが入り込んできてしまうのが良いのかどうか判断は避けるが、そういった画像や動画の山が次々と流れていくようになったTwitterのTL上で、文字情報だけに頼ったアピールはいかにも弱く感じる。せっかく力を入れた作品なのだからプロモーションもしっかりしようよというのは昔から言われてきたことだが、ことTwitterに関してはリッチコンテンツも表示できるようになった環境に対応した方法を採った方が効果的だと思うよ、と、そんな話。これ採用する人が増えてくれると個人的にうれしいなあ。今ごろ気づいたんかお前wwwと笑われてもいい。

白髪と体温と食欲と

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ずらっと並べたが要は老化と体調不安に伴う身体の変化が最近顕著だということ。

まず白髪。自分の父は30代半ばの時点で既に半分以上が白髪で現在は真っ白なんだが自分はなぜか特に目立たずここまで来た。ところが最近鏡を見ると前髪や側頭部に白いものがチラチラと見られるようになったので、あと数年もすればそれなりのグレーになるかもしれない。そしてなによりヒゲが半分くらい白くなってきていて芦毛の馬みたいでさすがに笑う。せっかくなので伸ばしていることが増えたが思いのほか好評なので自分でもびっくりしている。

次に体温。とにかく調節が思うに任せず苦労している。冬はひたすら冷えて最近の日差しも涼しく思う…端的に身体の代謝機能が落ちてて体内脂肪を燃焼したりするカロリー消費をしていない感じ。まあここ数年の不調の理由がそういう性質のものなので騙し騙し様子を見るしかないのだが。

そして食欲。代謝機能にも関係していると思うのだが処方薬の副作用も原因としてあるらしく、何を食べても満腹感がなくひたすら食い続けたくなるときもあれば、1日に食パン1枚も食いたくないときもあったりして、とにかく義務的に決まった量の食事を毎日3回食って間食をできるだけ控えるようにしている。特に食欲が爆発しているときはポテトチップスとチョコレートを袋まるごと食べてしまいたくなるので、その欲望を何とか抑えないとプラスマイナス10kgの範囲で太ったり痩せたりを再経験することになりそうなので怖い。ついでにアルコールはすっかり弱くなったがあまり喜びたくないのも本音ではある。

まあいろいろあって今月は懸案のまま放置されていたいくつかの事項を片付けないといけなくなったので、上記のうちいくつかは嫌でも解決に向かうと思う。病は気からと言うけど個人の置かれた状況や環境による影響もやはり無視できないんだろうな。

…などと他人事のようにぼんやり考えている。