For short, " I. M. G. D. "
Established : 1997/12/07

Light up your room, and browse away from the monitor, please! :-)

2023/08/18

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染予防と感染後の療養についての私的メモ

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2023/08/14夜〜08/15朝:微熱と軽い頭痛・喉の違和感を覚えたが市販の薬を飲んだら治まったので普通に生活
2023/08/15夜:上記症状が復活したので市販薬を飲んで寝る
2023/08/16:朝から上記の症状が続いていたので市販薬を飲んでいったんは治まったが、昼過ぎから急に症状が悪化したように感じたので市販の抗原検査キットを使用したところ思いっきりCOVID-19陽性判定が出たので発熱外来へ行き薬をもらって療養に突入

というわけで𝕏(旧Twitter)で呟いてる通り、ワタシもついに新型コロナウイルス感染症(COVID-19、以下あまり使いたくはないがコロナと呼称)にかかってしまった。はっきり言ってディフェンスにかなり気をつかっていたので意外だったんだが、かかってしまったものはしょうがないので、2023年夏の時点でコロナにかからない、また、かかったらどうするかを、私的なメモとしてまとめておくことにする。

2023/08/04

骨 〜 講談社 現代新書 酒井聡平著「 硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ」を一気読みした話

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タイトル通り、酒井聡平氏による「硫黄島上陸 友軍ハ地下ニ在リ」を、先日の発売当日に購入したのち、昨夜ナイトキャップ代わりにほんの数ページだけ目を通して寝ようと思って、気づいたら3時間ほどで一気に読んでしまった。

この労作…酒井氏のライフワークと呼んで差し支えないであろう、硫黄島(日本では現在「いおうとう」と呼ぶのが正式らしい)への長年の想いというか執念の結晶を語る前に、この本に出会うまでの話を軽くしておきたい。

2023/07/29

iOS / iPad OSでTwitter公式アプリを使わず快適に過ごす方法

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愛するサードパーティ製アプリやTweetDeckの旧UI版を奪われ、とにもかくにもやることなすこと場当たり的で朝令暮改が日常茶飯事になったTwitterの青い鳥アイコンが「𝕏」に上書きされていくさまを眺めていて堪忍袋の尾が切れたので、Twitterは雑に扱うことにした。

(完成度が高い青い鳥アイコン)

(いずれ慣れるかもしれないが自分には合わない新アイコン)

なのでiOS / iPad OS版公式アプリを削除して、これまで通りの青い鳥アイコンで使用していくことにし、ついでに広告やおせっかいな機能をまとめてやっつけることにした。以下要約:
  1. Twitter公式アプリを削除
  2. Safari機能拡張の Control Panel for Twitter を導入し有効化
  3. Safariで twitter.com を開くショートカットを作成
  4. ショートカットをホーム画面に保存する際に旧アイコンを指定
設定が終わるとこれまで通りのアイコンがiPhoneやiPad上に現れる。あとは煮るなり焼くなり好きにしてほしい。


以下、やったことざっくりと。

2023/07/21

君たちは後期高齢者の断片的なエピソード語りとどう向き合うか 〜 映画「君たちはどう生きるか」レビュー的な何か

宮崎駿監督の最新作である「君たちはどう生きるか」を、封切初日のちょうど先週に見た。

個人的には、アニメとしては楽しめたけど物語はつまらないと感じた。エンドクレジットのプロデューサー欄に実の息子である宮崎吾朗氏の名前が載ってて最悪とも思ったりしたのだが、見た直後に呟いたことも特に間違ってはいないくらいの印象は持ち続けている。 あれから1週間、さまざまな方がこのアニメ映画について語っているが、一般的な話はそういった皆さんにお任せするとして、ワタシ個人がこの作品をどう捉えているかを書き留めておく。

2023/07/18

100円ショップの3品で作るモバイルモニタ・タブレット用ハイマウントスタンド

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ワタシは常々PCのマルチモニタは横に並べるのではなく縦に積み重ねろと主張してきたわけですが

📺📺 ← こうじゃなくて

📺 ←
📺 ← こう!

ノートPCの画面上部にモバイルモニター・タブレットをこのように配置するスタンドを探しても一長一短なので、100円ショップの品を組み合わせたらそれっぽいのできるんじゃね?と構想すること数分で出来上がったのがこちら。





必要なものは3品。
  • できるだけ大きなブックエンド
  • タブレットスタンド(ネジで角度が替えられるポピュラーなやつ)
  • 結束バンド(上記2つをしっかり固定できればいいので他のものでも可だけど流行ってるので)

プロトタイピング。載せただけとも言いますね。

結束バンドでブックエンドとタブレットスタンドの後ろの脚を固定して出来上がり。今回は、モバイルモニターやタブレットを実測で19cmほど持ち上げた状態で保持可能なものになりました。

収納と展開。結束バンドで固定することにより絶妙な緩さが生まれ、タブレットスタンドの角度調整ネジをいい塩梅に回すことができます。

試作なので細い結束バンドを繋げて使ったけど、さすがに心許ないので太いのに替える予定。せっかくだから色を揃えて目立たなくしたいところ。

実際に使ってみると、さすがにトップヘビーなのでグラグラしますが、ブックエンドを数枚重ねたり磁石の棒を補強がわりに貼りつければそれなりに安定しそう。とりあえずバージョン1.0ということで。

追伸:お金をケチらなければしっかりした既製品を使ったほうが不意の事故を防げたりして良いとは思います。サンワサプライのとかクラウドファンディングで買えたやつとか
 

2024/01/09追伸:横に並べて置くなら最近見つけたダイソーのワイヤーフレームスタンドがほぼ完璧なソリューションになりました。アゴ部分の引っ掛かりがやや深めですが、タッチ操作などしないなら安定感抜群です。

2023/07/17

オンボロ軽自動車購入の続き:クルマやバイクはスマートフォン類と同じく数年おきに買い替えるべきかもしれない

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16年落ち・走行距離14万km超の中古の軽自動車、2006年式スズキKeiワークス(HN22S型)の2WD・MT版を買ったのが1ヶ月とちょっと前、あれこれと手を加えては都度Twitterに報告していたが、購入当初に予定していたモデファイがだいたい落ち着いたので中間報告と、いじっているうちに気になったことを書く。
  • 灰皿をスズキMRワゴンの純正オプション品であるドリンクホルダーに交換。取り付けには少々加工が必要らしいが、ワタシの個体ではあっさり取り付けられた。ただし構造的にグニャグニャしていて不安定なのは避けられず、また、スマートフォン置き場にすると下から抜け落ちてしまうので、100円ショップでクッションつきコードフックを買ってきて少々加工して貼り付けた。これだと飲みもの類を置くのに邪魔にならず、コードフック部がスマートフォンをうまく受け止めてくれて、引っ掛かりなく収納できる。


  • ボロボロだった純正ステアリングを、スズキ初代ラパンSS初期型の純正かオプション装備だったらしいMOMOステアリングに交換。社外品でも良かったけど、そこだけ気合いを入れても他をいじる予定ないしなあということで程度の良さげなのを某オークションで購入、取り付けにかかったところでいくつかの問題が発生し、解決に数週間かかった。例えば、取り付けが終わってエアバッグ暴発防止のために取り外したバッテリーのアース端子を繋いだ瞬間にクラクションが鳴りっぱなしになるとか(理由は後述)。素直にKei純正の程度のいいものを気長に探すか、社外品へ替えるべきだったかもしれない。

  • フォグランプのバルブをヘッドライトと同じメーカーの同じケルビン数のものに交換。これは単純に色温度が違ってるのが個人的にイヤなだけだったので、別にやらなくてもよかった。というかKeiの場合、フォグランプバルブの交換は車両を高くジャッキアップするかフロントバンパー(とは名ばかりのプラスチックの一枚板)を丸ごと外す必要があり、バンパーの取り外しにはプラスチック製クリップとネジを何ヶ所か外して外装をバキバキとめくるため、古い個体には何かとストレスがかかる(後述)。なおバルブはH3a規格だが現状ではほぼ絶滅しているため、H3バルブの切り欠き部分をヤスリで削って少々広げて取り付けた。


  • ウインカー点滅用のリレーを電子式のものに交換。電球をLEDに交換すると抵抗値の減少によりウインカーが激しく点滅する通称ハイフラッシャー化を防ぐ常套手段のひとつで、ワタシが入手したものはつまみで点滅間隔を調整できる。取り外した純正リレー(青い矢印の先の黒い箱)は念のため元の位置へ戻して、電子式リレーはコンソール下までケーブルを伸ばして、先ほどのつまみへ手が届くようにした。

  • ポジションランプやブレーキランプもLED化したらABS警告灯が点灯しっぱなしになったので、抵抗を並列接続して対処。古いクルマの灯火類をLED化するとこういった警告灯が点くのはよくある話だが、それをキャンセルするために抵抗をかますのは電流を無駄に消費させることに他ならず全く不本意ではある。しかし警告灯ひとつを消すために大工事する気にはならんので、これで良しとする。
  • ヒューズボックスから増設シガーソケット用電源を取り出し。現代のクルマはドライブレコーダーなど電装品が増える一方なので、ソケットを増やすのは当初から考えていた。アクセサリー(ACC)電源とアースさえ取れればどこでも良かったんだが、今回はヒューズボックスのシガーライターのヒューズを抜いて分岐させる方法を取った。なおアースは前席右足元のカーペットをめくるとしっかりしたポイントがある。オーディオなどに凝る場合はアースを取る位置でノイズが変化することがあったので、状況を見ながら場所を決めるとよい、

  • 運転席と助手席のシートレールをスズキ初代ラパンSSの純正シートのものに交換。Keiワークスは元の車体がSUV的なので座面もそれに合わせて高めなんだが、どうにも落ち着かないので、定番の手法らしい上記のシートレール交換となった。座面の高さ調整機能は無くなったけど着座位置は3〜4cmほど下がり、シフト操作がやりやすくなったのが最大の収穫。それと前席が低くなったぶん、後席の圧迫感が少し和らいだかもしれない。


  • シートレール交換に合わせて、シートを分解して丸洗い後に乾燥させて、また、シートを取り外した後の床面カーペットを重曹の溶液で洗浄した。購入当初から悩まされていた最大の問題である車内の臭いがかなり軽減されたので、いずれ後席も取り外して丸洗いし、他の床面カーペットや天井なども今回導入したリンサークリーナーと蓄圧スプレーで重曹溶液洗浄しようと思う。



  • リアの死角確認用ミラーを増設。2020年代の新車ならほぼ確実に装着されているバックカメラと警告センサー類など当然なく、また、車高に対してリアガラスが小さいので、用心のために室内設置タイプを貼りつけた。下記の写真でミラーにリアワイパーが歪んで映っていて、後部の死角が何とか目視できることが分かる。ただやはり限界があるので、バックカメラが必須装備になった理由がよく分かる。

  • シートの座面位置が下がったのに合わせて、ステアリング位置を調整。具体的には、固定されているステアリングコラムを全体的にいったん緩めてスペーサーを挟んで角度をつけて再固定するという手順なんだが、場所が場所だけに手と工具が思うように突っ込めず時間がかかった。比較写真など撮るひまが無かったが、実感として2cmほど下がったようなので、一般的な運転姿勢に近づいたような気がする。

残りはリアスピーカーの増設くらいだが、その前にどうしても書いておきたいことがある。

以前乗っていたMR2は、購入当初から屋根つき駐車場を借りられる頃まで、自動車用カバーをかぶせていた。目的は太陽光線による内装の劣化と塗装面の痛みの防止だったんだが、今回のKeiワークスで、以前の方針、つまりクルマやバイクはできるだけ直射日光に当てないようにするというのが正しかったと実感している。

先に書いた、ステアリングを交換したらクラクションが鳴りっぱなしになった原因は、ステアリング内部のスイッチを絶縁している樹脂製のワッシャー類が劣化してボロボロになり欠け落ちた結果、常に通電状態になっていたことだった。分解して適当な絶縁ワッシャーをかませて解決させたが、外装部品ならともかく&いくら軽自動車とは言え内装部品がここまで簡単に劣化して役に立たなくなるものかと、あらためて思った。

外装類の劣化は当然ながらもっと深刻で、買った時点で終わっていた天井の塗装、黄ばみは免れていたものの曇りが出ている樹脂製ヘッドランプ、赤色が抜け落ちたエンブレム等、もし気になったら全塗装したうえで状態のよい部品に交換するべきところだが、生産終了から既に10年以上経過している軽自動車の純正部品は、思っていたより在庫が少ないためかオークション等で見かけることが少ない。そして外装などを固定するプラスチック製クリップなどは、外したそばから折れて用をなさなくなってしまうので再利用せず新品に交換したほうがいいと思うが、土台が朽ちている可能性もあるので、触らず放っておくのが最適かもしれんと思いながら作業していた。

世の中の流れ的には内燃機関で動くクルマは淘汰されて電気自動車へ置き換わろうとしている。電気自動車化推進のお題目は電気で走るので二酸化炭素を出さず境にやさしいということだが、エンジンをモーターに、燃料をバッテリーに替えただけで、その他の部品がこのように太陽光線や熱で簡単に劣化するままなら、全体としての環境負荷は内燃機関と大差ないんじゃないだろうか。そもそもiPhoneが警告を発し使えなくなるこの炎天下で、電気自動車のバッテリーとモーターとそれらの制御系がいつエラーを吐いて動かなくなるか分からないし、早ければ数年でバッテリーから劣化するのは、iPhoneを日々触っている我々がいちばん理解しているはずである。

なのでこれからは、樹脂類の部品とバッテリーの劣化サイクルを考慮して、スマートフォンと同じくらいの頻度でクルマやバイクを買い替えたほうがよいように思う。所有して上記の各項目のように好き勝手にいじることも各種電子デバイス充実の副作用で難しくなってきたので、リースやサブスクリプションで次々に新モデルを乗り継ぐのも、こういう視点なら合理的かもしれない。

2023/06/26

Restart my 660cc engine

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約7年前の冬にトヨタMR2を売却してからずっとカーシェアを使ってきた。ただ生活するぶんにはそれほど不便を感じなかったが、思うところあって6月初旬に16年落ち・走行距離14万km超の中古の軽自動車、2006年式スズキKeiワークス(HN22S型)の2WD・MT版を買って、しばらく乗ることにした。



これだけ書くと、いくら格安物件とは言えアホな買いものである。まず見た目からして明らかに年齢不相応、年式と走行距離を考えると2年乗って手放しても元々が鉄クズ同然なので下取り額などはゼロどころかマイナスに決まっているし、そもそも2年を無事に走り切れる保証がまるで無い。ワタシも正直言ってどうしてこうなったかよく分かってないので、購入に至る経緯を軽くおさらいしておく。

2023/05/19

M1 MacBook AirでStable Diffusion(アプリ版・web UI版)を使い始める初心者向け私的メモ


2022年に登場して昨今のAIブームを巻き起こしたきっかけのひとつになった画像生成AIプログラム(とここでは便宜上そう呼ぶ)、Stable Diffusion。今さら説明する必要は無いと思うけど念のためざっくり言うと、簡単な言葉の組合せ(プロンプト)や、ある特定の画像に基づいて、希望に沿った別の画像を自動的にうまいこと描画して出力してくれる。他のAi系の技術、チャットや音声、音楽などと同様、その実装手法と劇的と断言していい出力結果の精度と表現力によって、様々な議論が交わされているのは承知しているが、今回それは傍へ置く。以下、ワタシがこの1週間程度である程度は思い通りに画像を生成できるようになった環境構築や設定等の過程を備忘録的にメモしておく。

ちなみに2022/10/19時点ではこんな感じの出力を得て納得して放置して


2023/05/14に少しいじったらこれが出てきてひどく驚いて


2023/05/19にはこんな絵面が"撮影"できるところまで来た。すきま時間にちまちまとトライアンドエラーを繰り返したので、集中して取り組めば数日あれば誰でもすぐこのレベルに到達できる。



■準備するもの
  • できるだけ新しく高性能で使えるリソースが豊富なPC
  • Macだと"ターミナル"と呼ばれるアプリ上でのCUI操作(特にweb UI版を使う場合は簡単なレベルだけど必須)
  • 英語(プロンプトは基本的に英語を使用するし、エラー等は英語で検索したほうが早く解決する)
  • ネット検索力(何かあったらすぐ検索とにかく検索)
  •  
■環境構築

ワタシの現在のメインマシンはM1 MacBook Airなので、そちらをメモ書き。

取っ掛かりとしてはStable Diffusionをアプリ化したDiffusionBeeを使うのがいいだろう。こちらの記事などに書かれている通り、ダウンロードして然るべきフォルダへコピーしてダブルクリックで起動すれば準備が整うので、始める気になれば誰でもすぐ試すことができる。

ここから先へ進むために、DiffusionBeeの「Model」メニューの「Add New Model」と「Options」メニュー内の「Negative Prompt」の2つがあることを確認する。



「Model」=モデルは重要な概念で、Stable Diffusionにおける学習済みデータの集合体と呼ぶべきだろうか。既に大量のモデルがあるので、好みのものを検索して見つけ、ダウンロードして読み込ませる。モデルによって規約が異なるので、今後のことも考えて面倒だが必ず読むクセをつけておく。

それから「Negative Prompt」=ネガティブプロンプトも重要で、普通のプロンプトとは逆の「こういうのは止めろ」という命令になる。こちらも有効にして(Enableボタンをクリックして)、通常のプロンプトとネガティブプロンプトが併記できるようにする。


検索して見つけた好みのモデルの紹介ページには必ず、画像出力の作例と、その際に用いたプロンプトが書いてあるはずなので、まずはそれをコピー&ペーストして実行する。マシンパワーにもよるが、特に設定を変えていなければ数分程度で結果が出力される。変だったり気になるところがあれば、こちらの記事などを参考にネガティブプロンプトを入力して、出力を繰り返してみよう。たったこれだけで第一段階は完了する。



DiffusionBeeは手軽に始められる割には機能が豊富でこのままでも良いんだが、現時点ではどうやらEasyNegativeが使えないようなので、(開発されている方の名前を取って通称AUTOMATIC1111版と呼ばれているらしい)Stable Diffusion web UIをセットアップする。こちらの記事を全面的に参考にして、ターミナルを用いてインストールを実行する。うまくいかない場合はエラー内容を検索すればたいてい解決するが、ワタシの場合、xzが不足している旨のエラーが出たのでHomebrew関係をいったん全てアップデートしたのちpython 3系列をアンインストールして、xzを入れたのちpython 3を再インストールしたらうまくいった記憶がある。このあたり個人の環境に左右されるので、頑張ってください。



さて先の記事にあるようにインストールが完了してwebブラウザで http://127.0.0.1:7860 に無事アクセスできれば、web UI版は使えてしまう。ただこの先を考えると、ワタシは「UIの日本語化」というか「英語と日本語の併記」と、先に挙げた「EasyNegativeの導入」は先にやっておくべきだと思う。こちらは各自で記事を検索し参照してください。それとワタシが画像生成している途中で気になった紫色のスポットが描画される現象は、使用するモデルに対応したVAEファイル(?)を用いることで解消できたので、こちらの記事などを参考にして設定を変更後にUIをリロードしてVAEを適用できるようにしておこう。なおStable Diffusionの大きな弱点である「顔や手足の描画が怪しい」問題は、adetailerという拡張機能を導入すればかなり軽減できる。最新版では設定により顔と手を自動認識してそれぞれ修正を加えてくれるが(もちろん限界はある)、一部とはいえ再描画処理が走るのでそのぶん時間が伸びる。このあたりはプロンプトで回避できることも多いので、ケースバイケースだろう。

あとはDiffusionBeeの場合と同様に、何か思いついたらプロンプトを考えて入力して出力して、場合によっては機能拡張を追加してさらに入出力の繰り返し。他の技術も大量に使えるので、適宜それらを試してみるのもいいだろう。ただ全ての基本となるプロンプトは手当たり次第ではさすがに効率が悪いので、先人の知恵を借りる。特にこちらの方の一連の記事にはずいぶんと助けられている。また今ならChatGPT等にプロンプトを考えさせたりすることもできるので、各自工夫してみてください。



さて、2023/05/14から1週間も経たないが、 Stable Diffusionをほぼ毎日触ってて感じるのは、「これは絵を描くというより写真を撮ってる感触に近い」ということである。プロンプトという呪文を唱えてイラスト次元に入り込んで、そこにいる誰かに細かく指示しながら異世界カメラを向けて、望む絵面が写るのを数分間念じると言えばいいだろうか。異世界カメラで念写するので必ずしも思い通りの結果は得られないし、ときどき、というかしょっちゅう得体の知れないものが映り込む。ただ、それも込みで「大量に撮りまくったカットからこれだという1枚をピックアップする」あの手応えは、カメラ趣味をたしなむ方ならば分かってもらえるかと思う。



というわけで、しばらくは自分のMacBook Airに住み始めたstable-diffusion-webui美ちゃんやイケおじのstable-diffusion-webui夫さんたちにモデルをお願いして、いそいそと"撮影"に勤しむことにします。


追伸:"撮影"をがんばるとMacBook Airが発熱して処理がどんどん重くなるので、冷却ファンつきノートPC台などで風を送って冷やしてあげるといいです。このあたりも密閉され強い光源で暑くなりがちな写真撮影スタジオを思い起こさせます

2023/04/08

絵と音の"joint" 〜山田尚子監督の仕事を映像作品の歴史から俯瞰する試み〜 再録版文字起こし:その6

その5からの続き)

では最後、締めとして長くなりましたけども、終わりにお話をしたいと思います。

もうすでに山田尚子監督の次の作品、いくつかのあ小品を発表済みですけども、

これからも山田尚子監督ならではの「絵と音のjoint」、融合した形、それぞれが並び立って我々の感情を揺さぶるような作品を、ぜひたくさん体験させていただければと思います。

是非宜しくお願い致します。というわけで非常に長くなりましたけども、ご清聴ありがとうございました。(パ)とを申します。よろしくお願いいたします。



…ふう。すげえ長くなりましたけど、動画で不足した内容や動画リンクなどは、時間を見て追加していくつもりです。最後になりますが、このような貴重な機会を設けていただいた mirrorboy さん、平ハウス物語で共演した皆さん、MOGRAでご一緒した方々(特にふらっと遊びに来ていただいたK氏とP氏)、今回の発表内容について重要なアドバイスをいただいた東海地方在住のT氏と九州在住のB氏、それから忌憚ないツッコミをいただけるめんどくさいアニメおじさん会のメンバーの方々に、あらためてお礼を申し上げます。ワタシはこんな調子でこれからも変な角度でいろいろ考えてくと思いますので、今後ともご愛顧のほどよろしくお願いいたします。


絵と音の"joint" 〜山田尚子監督の仕事を映像作品の歴史から俯瞰する試み〜 再録版文字起こし:その5

その4からの続き)


じゃあ、山田尚子監督のその作品を全体俯瞰した中で、どうしても我々としては外せない話をしたいと思います。

「リズと青い鳥」における山田尚子監督と牛尾憲輔さん。映画監督あるいは「絵」のほうをコントロールしている山田直子という方と、それから劇中の音楽を作った牛尾憲輔さんの関係(の話)をしたいと思います。

まずはこちらは公開されているメイキング映像のほうをご覧になっていただければと思います。(「リズと青い鳥」メイキング映像を見ながら)実際に歩いてるところを二人して再現しながら打ち合わせしてるんですよね、むちゃくちゃ楽しそうなんですね、これずっと見てたい感じなんですけどね。

—— 山田監督が面白いんだなあ。

そうなんですよ。また、このメイキングから抽出しますといくつも大きな話が出てきています。「絵と音を並行して作る」、まさにその現場をメイキングで我々は見ることができたんですけども、冒頭にお話しましたアニメーションの作られ方、プレスコ、あるいはアフレコでもない、「絵を作りながら音を作る、音を作りながら絵を作る」。これを京アニは何かのインタビューで”新しい挑戦”という風に表現してましたけども、プレスコでもアフレコでもないアプローチ、このインタビュー(=メイキング)の中では”新たな挑戦”というふうに書いてありましたけども、技法としては別のインタビューでこういう技法が実際もうすでに存在するということで、(注:技法についてですが、現在では読めなくなった京都アニメーション公式サイトの日記ページで述べられていたかもしれません)それを用いて作ったのがこの「リズと青い鳥」という映画になります。

それから実際に見ていただければ分かると思うんですけども、絵と音の相互作用というのをかなり意識して作られていますね、場面が変わったら楽しげな音がする、何か不穏な雰囲気になったら音が不穏な感じになる、というような形で、絵と音の相互作用を意識的に最初から作っている。これはギターのフィードバック奏法的というふうに言えるかもしれないんですけども、その一方で絵と音のクオリティっていうのをどんどんどんどん上げていくことができる、これはまあ時間との戦いではあるとは思うんですけども、「リズと青い鳥」に関してはかなりそこをたっぷり時間をとって「いい絵がが来たら負けない音を作る、あるいはいい音が来たら負けない絵を作る」ということを相互にやっている、という話があの各種インタビューで語られていました。

近作では同じような事を「地球外少年少女」の磯光雄監督とそれから赤﨑千夏さん、我々京アニファンからすると赤﨑千夏さんは「中二病」のモリサマーちゃんですけども、彼女の演じるキャラクターの声に非常に驚いて磯光雄監督が絵を描き直したという話がインタビューになってました。

それからのちょっとここ余談なんで切って頂いて構わないんですけども、「リコリス・リコイル」、先ほど説明したように、「リコリス・リコイル」って現場のアドリブで OK だったらいくらでも絵を直しちゃうよって言うぐらい”現場のライブ感”を大事にした作品ですよね。そういうふうな感じで、絵と音との相互作用を意識して作った場合に、何かしら力強さや説得力が増すということを意識的にやっている作品だと思います。

それからもう一つ、先ほどのメイキングでも触れられたかと思うんですけども、音楽だけではなくて音全体を総動員して演出として用いている、これはインタビュー等でも述べられているとおり、実際にその舞台のモデルとなった学校に、音のサンプリングをするために取材に行ったと。いわば音ののロケハンを敢行している。それからサウンドトラックなどを聴いた方はもうご存知だと思うんですけども、環境音楽的あるいは実験学的と呼べる、アンビエントに近いノリが強く漂ってくるような、アニメーションの音楽としたかなり珍しい劇伴を作り上げたと。それは先ほどのメイキングの中では「物音の目線」というふうに表現されています。ですので、かなり特徴的な劇伴が映画の中で使われているということが言えるかなと思います。

ここでふと思いました私。「絵と音をを並行して作るのを我々はすでに経験してるのではないか?」ということです。これを実際に拝見していただきたいのが「リズと青い鳥」第三楽章です。こちら有無を言わせず皆さんレンタルでもブルーレイでも何でもいいですので、この第三楽章の演奏シーン、一番キーになるクライマックスの演奏シーンですね。あそこをご覧になっていただければと思います。

—— (吹奏楽)部室のシーンですね。(注:正しくは音楽室)

はい。演奏シーン、ソロ、第三楽章を通しでと、みぞれが演奏を通しでやっちゃうところですね。(「リズと青い鳥」第三楽章演奏シーンを見ながら)ちょっとここお話しながら見てますけど、演奏そのものもはまだまだ未完成なのでバラバラなんですよね。全然完成度が高くない演奏をしてるんですけども、それがまず音で、そういうオファーで録音したんじゃないかなと思います、その中でだんだんフォーカスがあたっていくのがオーボエの音なんですね、だんだんボリュームが、オーボエのほうのボリュームが上がっていくはずなんですよ。もうここからオーボエを強調してます、ここらあたりはオーボエしか聞こえなくなってますね。ここは「聲の形」でも使われた高域と中域きをがーっと絞って低域しか聴こえなくなってる状態になってます。ここでエコー(注:リバーブが正しい)がかかり始めますね。

日本のアニメーション史上、ひいては日本の映像作品史上でも特筆すべき名シーンだと私は思いますけども、この「リズと青い鳥」第三楽章のクライマックスの演奏シーンを見て私は一言、

「これはクラブの現場を知ってる人にしか伝わらん」

と正直思いました。なんでかって言いますと、吹奏楽の演奏という場面を描きつつ、途中でどんどんどんどん音に手を加えて、オーボエを強調したりフェーダーなりなんなりを使って中高域を絞って低域しか聴こえないような、水の中に入ってるような音に変えたりですとか、途中でエコー(注:リバーブが正しい)を加えてオーボエの印象を強めたりとか、絵に合わせて音もどんどんどんどん、吹奏楽の演奏は本来こういうふうには聴こえないはずなのに、実際に音をいじってしまってるんですね。これはクラブで DJ の方が曲を流してる時に行う色々な操作ですね、私は実際に DJ ではないので詳しくは分からないですけども、実際にDJ である方であれば、ここでどんな操作をしてるかっていうのがすぐ想像できるぐらい、音に対して自覚的に手を加えて、それを作品として盛り込んでしまったということが言えるんじゃないかなと思います。

—— イコライザーとかエフェクターを使って映像作品の世界観をより伝わるカタチにミックスし直してるってことですね?

そういうことです。それをそのまま吹奏楽の生音を流すんじゃなくて、ミックスし直すことでより作品の印象を強める、キャラクターの印象を強める、物語の印象を強めるっていうことに成功してるんですよね。

—— そう、だからDJプレイは演出だっていうことですよね?逆に言うと。

逆に言うとそうです。「ここでこの音がいいんだ、この曲のここがいいんだ、ここ をこうしたらもっとかっこよくなるんだ」、皆さん DJ の方って必ずやるじゃないですか。

—— 山田監督と牛尾さんはこのシーンでブチこんでると。

ブチこんでます。「リズと青い鳥」を見た時に、知り合いのDJの方に今すぐ見に行けって言ったんですよね、アニメファンじゃなくて DJ の方じゃないと、やってる意味が分からないだろうと思ったんですよ。とにかく見に行って感想聞かせてくれっていうふうに片っ端から声かけて、良い、とにかく見に行けって言ってたんですけども。アニメではなくて、クラブミュージックの文脈で見ないと、やってる事の意味が本当にわからないんじゃないかなと思うところが少々あります。

—— (笑)。確かに。吹奏楽部でも分かんないですもんね。DTMとかやってないと。

分かんないです、はい。しかもDTMで作品を作ったとしても、それを実際にプレイして、 DJ のクラブミュージックとしてプレーされてる現場を知らないと、DJがー

—— 分かんないですよねえ。

その感情を盛り上げるために色々な手を音楽に対してどんどんどんどんリアルタイムで付け加えてるっていうことを実際にやってるっての知らないと、これを見て何でこんなに感情をかき乱されるんだろうかっていうのの理由が、完全には理解できないと思うんですよね。見ていただいた通り、絵の演出があり、それから実際の演奏があり、それに対して音の演出も加わって、はじめてここまで感情を揺さぶる映像(作品)がモノになるということをやってしまったというのが、「リズと青い鳥」の第三楽章の演奏シーンの肝だと私は思います。

で、結論として、私は山田尚子監督をこう評したいと思います。

山田尚子監督は、今見ていただいた通り、アニメを含む長編の映像作品において極めて稀だと思うんですけども 、VJ それから DJ、 その両方の感性を兼ね備え、映像と音楽・音響の両方を鋭く操る作家である

というふうに言いたいと思います。

とりあえずこれを結論としたいと思いますけども、続きがあります。ようやく、これからの話。既に(アニメ)「平家物語」という作品を作った新しい山田尚子監督と言っていいかもしれませんけども、これからのことをちょっと軽く述べたいと思います。

新しい挑戦、(アニメ)「平家物語」で山田尚子監督はいくつかの新しい挑戦をしたと思います。まず一つ、ホームグラウンドが大きく変わったというところですね。キャリアの大半を占めた京都アニメーションからサイエンスSARUが製作を行ったということ、京都アニメーションはご存知の通り非常にコンパクトなスタジオで京都の宇治でスタジオを構えて少数のスタッフでアニメーションをずっと作り続けているわけなんですけども、(アニメ)「平家物語」のクレジットを見ていただければわかるんですけども、非常に多くの皆さんが関わって作る、日本では一般的なアニメ製作のフローに変わっています。その中で(アニメ)「平家物語」という山田尚子監督の新しいアニメーションに作られたということはかなり、方法論ですとか意思伝達の面も含めて、チャレンジがかなり大きかったんじゃないかなと想像します。

それから二つ目が、映画「聲の形」とそれから「リズと青い鳥」という、この二つの映画で非常に大きな評価を得た、実際に賞もいくつも取ってますけども、映画を撮った後にテレビシリーズに戻ってきた、これはなかなか、アニメ監督はたくさんいらっしゃいますけども、映画とテレビシリーズをフラットに行き来できる監督というのはなかなかいらっしゃらない、アニメから映画にシフトして(成功して)、映画のまま帰ってこない監督もいらっしゃるわけですね。その一方で富野由悠季監督みたいに映画だろうがテレビシリーズだろうが何でもアニメなら任せろみたいな感じでものすごい勢いでいまだだに作品を作り続けている偉大な方もいらっしゃるわけなんですけども、それから押井守監督も映画監督として実写までやって、もうテレビシリーズやらないだろうと思っていたら近年はテレビアニメに戻ってきたりもしてますし、そのあたり、何かアニメーションの作り方、アニメーション捉え方の中で山田尚子監督がこういう動きをしたというのは、注目すべき動きじゃないかなと思います。

それからもう一つ、(アニメ)「平家物語」のなかでは、 非常に多くのジャンル、非常に多くの曲、テイストも何もかもが違う曲がかなりたくさん使われています。これは実際にインタビューで語られてますけども、こういう劇版を用いたのはアニメ映画とは違って、たまたま偶然目にすることが多いテレビアニメというメディアの特性を考えて(インタビューでは)”口当たりの良さ”と言ってますけども、間口の広さと言い換えてもいいかもしれません。とにかく、誰かがたまたま見た時に「おっ」っと思われる、きっかけづくりをたくさんしたいという思いがあったようで、それのための劇伴をたくさん用意したというようなニュアンスで語られていました。

“新しい挑戦”を見た感じで、私が先ほどの山田尚子監督の評価を踏まえて(アニメ)「平家物語」を表現すると、

山田尚子監督にとってアニメ映画というのは DJ の皆さんが言うところのロングセット、それに対してテレビシリーズというのはショートミックス

というようなアプローチで作られてるのかもしれません。

で、その一例を(アニメ)「平家物語」のエピソードからご覧になっていただきたいと思います、第7話。 Amazon プライムに「平家物語」はありますので各種ストリーミングサービスで見ていただければと思います。

(アニメ「平家物語」第7話エピローグ〜エンディングを見ながら)音楽が一緒に聴いていただければ、一番、一発でわかるんですけどね。(早見沙織さん演じる時子の)ボーカルにエコー(注:リバーブが正しい)が入って、ボーカルが消え劇伴だけになったところで、(千葉繁さんが演じる後白河法皇 )の語りが始まります。この、劇伴からエンディングのこの曲に繋がるところが隙がないんですね。

—— エンディングにちょっとかぶっちゃてる。

ちょっと被っちゃってるんですよ。これを見た瞬間に鳥肌がブワーッと立つぐらい、あまりにも繋ぎが見事っていう、よくクラブに行ってる時に、「これこう繋ぐか」って DJ の人がめちゃくちゃいいプレーした時に「うおお」ってなる瞬間あるじゃないですか。

—— はい、ありますね。

あれなんですよ、これ見た時に。この曲、「この劇伴からこのエンディングにこう繋ぐか」って、見事としか言いようがない。これも多分コマ単位で詰めてますね、おそらく。編集の段階でギリギリまで気持ちよくなるタイミングでつなぐっていうのを決めて、この曲のこの終わりから、コンマ何秒かでエンディングに入りますっていうの決めてる。本当にここ見事です、惚れ惚れとしますね。多分”ショットが何杯か飛び交ってる感じ”ですね(笑)。

——(笑)。

でもこんな感じで(アニメ)「平家物語」の全体を、音楽と映像で見ていくと非常に緻密に映像と音が組み合わされているというのが分かると思います。

——(アニメ)「平家物語」のDJ演出の話で、最終話の最後の最後にびわが「諸行無常の〜」って歌ってるんですよね。で、そこから、フェードアウトしていくんですよね、声が。(それに続いて)重盛の声がフェードインしてくるんですよね。その演出に僕はビビりましたね。

はい。

—— それは何でかって言うと、びわは重盛の目を持って最後まで見届けたという意味にもなりますし、びわの声と重盛の声が若干ズレてるんですよ。完璧にユニゾンしてない。その「ズレる」っていうのが、「平家物語」が口伝、口で伝わってきたっていうところの、ちょっと伝わるたびに(話の内容が)ズレるのを表現している。という意味で、「これDJじゃないと思いつかないな」って思ったんです。

はい、ですね。

—— これもぜひ見てもらいたい。(パ)さんが言う、山田監督と牛尾さんはDJ的な演出をアニメに入れてるということの一例なんじゃないかなと思いました。

しかも今のズレというのが、重盛がオリジナルとすれば、びわっていうのはカバーしてるわけですよね。オリジナルとは違いますよっていうことを、そのズレによって表現してる、そのズレを意識的に見せることによって、びわが言い聞かせてることが重盛の本心なのかどうかは結局わからないっていうことにも繋がって、だからオリジナルとそれからその DJ が実際にプレイしている現場の音っていうのは、それぞれ並び立つというか、独立した存在であって、両方をあたると面白いよっていうことを表現してるっていう事も言えるかもしれないですね。

—— たぶん重盛の声が最後フェードアウトしていったと思います。で、フェードアウトっていうのはDJミックスとかでもよくあるんですけど、20曲とか入ってる曲の最後がフェードアウトされていったりしてるんですよ。それは何でかって、DJ TASAKAが昔インタビューで言ってた覚えがあるんですけど、「クラブのイベントはまだ続いてるからフェードアウトしていく」と。音は切らない。

ああ、なるほど。

—— 重盛の声もフェードアウトしてくんだけど、たぶん他の琵琶法師が「平家物語」を繋いでいってるっていうのは、裏でたぶん流れていってるんだと思います。

はい。だからフェードアウトで終わる。それはすごくいい話ですね。

—— 山田監督はどこかで語ってたんですけど、映像をフェードアウトする意味っていうのを、事情が続いてるという表現として捉えてるみたいな話があった気がします。

そうですね、音楽のフェードアウトもそうですし映像もそうですけど、フェードアウトっていうのは続いてるっていう余韻を……(注:トークが白熱し始めて止まらなくなったのでフェードアウトします)

ぜひこの(アニメ)「平家物語」は、各種ストリーミングサービスで今ご覧になれると思いましたので、映像と音のつなぎ方に注目しながらご覧になっていただければと思います。



その6に続く)