ここに東京在住のMike Rogers氏が書いた初音ミクの紹介記事がある(簡単な英訳はこちらを参照)。いくつかの事実誤認が見られるが、Mike Rogers氏が携わっているらしい、マーケティング業界からの率直な感想と捉えるのが正しいだろう。NHKでやっていた「リミックス戦争!? ~著作権保護は誰のため?~」を観た人ならお分かりだろうが、既存の音楽ビジネス業界は疲弊しており、ネットを介した流通形態や著作権の扱いなどに対応し切れなくなってきている。それを彼はDJによるサンプリングを代表させて"Music 2.0"と評しているが、初音ミク…コンピュータにより合成された人工的な唄声…と、ユーザー自身の手で創り上げられていくコンテンツを、その先の"Music 3.0"と位置づけているわけだ。今年の8/31に各地でフィルムコンサートが開催されることが急遽発表されたが(余談だが札幌と仙台が会場に含まれていないのが激しく納得いかない。各地のボーカロイドファンは署名活動でも何でもしてコンサートを実現させるか、上映会を自主開催すべきだ)、あのライブが世界の各都市で展開される可能性は、これでより大きくなったと考えるのが妥当である。それを目の当たりにした世界中の人々は、日本の音楽シーンが世界より3年以上進んでいることに衝撃を受けることだろう。