第四回はそういう多くのファンの期待を良い方向に裏切りつつ、異分子的存在のひとり…月永求くんの過去とその決意について描き、それをサファイア川島との二重奏で締めるという、じわりと沁みるお話に収まりました。曲名は(無知を承知で書きますけど)「愛の挨拶」とのことですので、サンフェス演奏シーンを楽しみにしていた方は求くんの気持ちに免じて許してやってください。
今回の本筋について触れるのは、だいたいこれくらいにしておきます。肉親・家族やとても親しい方との死別によって価値観や生き方が変わってしまう、自ら環境を変えて何とかしようと考えることは普通にあることですし。今回は「愛と死は音楽にとって永遠のテーマ」と言っていたサファイア川島がいて本当によかったなあと思うばかりです、ってtsun先輩が先に指摘しててさすがすぎます。
緑ちゃんが1期8話で言っていた
— tsun (@tsuntsuku2) April 28, 2024
「愛と死は音楽にとって永遠のテーマ すべての曲はそのためにあるといっても過言ではない」というセリフ。
今回のデュオを通して、それを緑ちゃんも求も己れの血肉にしたんだと思う。#ユーフォ3期 #anime_eupho pic.twitter.com/Fj4FlMACsl
今回は他の気になったところを抜き出していきます。まず、かなピーこと久石奏ですが、好き嫌いや敵味方をはっきりさせたがる性分は相変わらずで、月永求くんを本人が希望する名前呼びしないあたり、(彼女なりの考えはさておき)底意地が悪いと言わざるを得ません。その彼女の性格を見抜いて適当にいなしているのが久美子部長なら、さらりとやり返して黙らせるのが黒江真由嬢。まあ彼女の場合、楽しく合奏したいのが(今のところは)第一目的なので、楽しくなさそうな話題や雰囲気へ釘を刺してるわけですが、サファイア川島がクラゲに例えるのはあながち間違いではありません。
久美子部長とは同級生で同じ楽器担当ということもあり(今のところは)意気投合しているようですが、下級生の指導をしていたり衣装のほつれを直したりという、本人がズボラと謙遜するわりには人並み以上の目配り気配りができるので、チームとしては要職についてフォローしてほしいというくらいの人材ですけど、本人に部活そのものへのこだわりがないところが難しいところです。
んで立華の佐々木梓。"関西の強豪校"の部長を2人も輩出してるので、大吉山北中学校吹奏楽部って実は優秀だったのでは?麗奈が死ぬほど悔しがってたのも合点がいきます。彼女の物語の詳細は(現時点では)原作小説をどうぞ。
その麗奈ですが、ドラムメジャーとしての責を果たし、サンフェスという最初の大きなイベントを乗り越えて結果を出したことが伺えます。それに加えて、初心者を底上げしてコンクールメンバーを目指せと手を差し伸べるあたり、「脱落者(退部するメンバー)を出さずに全国で金を取る」という久美子部長の方針に従っているようにも思えます。ただやっぱり、あの久美子をして「あすか先輩を超えた」と言わしめた麗奈のドラムメジャーの勇姿は映像で見たかった、そして「麗奈先輩まじエンジェル」と小日向夢ちゃんあたりに言われてるのが見たかったというのが正直なところです。何とかなりませんか京アニさん大変なのは承知してますけどお願いします。
(余談ですが「三百六十五歩のマーチ」はカラーガードの旗が違うので北宇治高校吹奏楽部の演奏ではないと思います)
で、昨年度の関西大会を勝ち抜けた龍聖学園の樋口くんから、全国で金を取ったことがさらりと語られます…北宇治高校吹奏楽部の悲願を、源ちゃん先生の卓越した指導により1年であっさり達成しちゃってたわけです。今回のサンフェスの演奏順を知ったとき、求くんだけではなくあのとき悔し涙を流した現3年生・2年生は心穏やかではなかったかもしれません。このようにユーフォ3はとにかく情報量が多くセリフの一言一句が重いので、こういった伏線みたいなものが一言だけで語られがちではあるんですが、やっぱり龍聖の演奏シーンも見てみたいです何とか以下略
あと、いきなり出てきた樋口くんのイケメンっぷりに食われちゃってませんかね最近とても影が薄い秀一副部長。そもそも求くんが話しやすいのは同性である秀一であろうし。彼は働いてないわけじゃないんでしょうけど、現時点でその動きが明確に描かれていないのは、次回のあがた祭への伏線でしょうかね…?
そして、次の曲が始まるのです。