先日から続けているアクアリウムの環境構築だが、想定外の出水自殺を遂げたミナミヌマエビ1匹以外は、問題なく生活している。特に27匹と水槽サイズにしては多めに入れたアカヒレは、別名コッピーと呼ばれているようにわずかな水と食料でもタフに生き抜くことができるので、多少の環境変化は気にならないようだ。それでも水槽内面に緑色の苔が繁殖してきたため、先日のオトシンクルスに続いて、苔取りのエキスパートであるイトマキガイを2匹投入してやった(コードネーム:ストーントルネーズ)。今回はメンテナンスフリー化と同時に、できるだけ人工的・薬物的な手段に頼らず安定した環境を得ることを目標としているが、これで主役はだいたい出揃ったといったところだろうか。
とは言うものの、水の表面に油面が浮き始め、水泡が消えないようになってきた。これは水そのものが汚れ始めた証拠である。そんなわけで本日、初の大規模な清掃と換水を敢行することにした。
まず段取りを考える(実はここが一番重要)。次に流木やフィルタ類をそっと取り出し、水槽内面の目立つ部分(主に前面)の苔をゴムのスクレイパーでこそぎ落とす。そして、底砂を専用のホースで洗いながら、餌の食べ残しや沈殿した老廃物を水とともに吸い上げる。1回に換水する量は1/2がひとつの目安なので、吸い上げる流量を調節しながら底砂をまんべんなく洗うようにする(このへんは専用ホースならではの機能)。こうして吸い上げた水のうち、上澄みを別のバケツに移して、フィルタ類や流木をそれで洗ってやる(流木に活着させたウィローモスは、やさしくもみ洗いw)。一通り洗い終えたら、フィルタ類と流木を元の位置にセットし、あらかじめ作っておいた新しい水を注ぎこむ(もちろん水道水をいきなり注ぐなんて乱暴なことはせず、水をバケツに入れて3日程放置したものに、カルキ抜きと保護剤を少々加えたものを使用。なお、万が一の事態に備え、このようにして作った水を2リットルのペットボトルに3本ほど常備してある)。1時間ほどはフィルタの水量を最大に、水位を低めにして、フィルタから流れ出る水が空気を巻き込む状態を作って、水温の安定・均質化と酸素不足を補ってやる。その後、様子を見て異常がないようであれば、水を継ぎ足しフィルタの流量を元に戻す。以上で終わり。
慣れていれば1時間程度の作業だが、逆に言えば30cmクラスの水槽でもそれくらいの手間はかかってしまう。入門に適しているといわれる60cmサイズは、水質と水温を安定させやすい半面、メンテナンスの手間はこれの倍以上と考えたほうがよい。そのかわり環境が安定しさえすれば、だいたい2〜3週に1回で済む場合が多いので、飼う魚の種類や量に合わせて様子を見ながら行うのがよいだろう。自分の水槽は、この様子だとおそらく10日〜2週に1回程度の頻度になりそうである。